INTERVIEW Vol.6

品質保証部長 竹内 潔

ヨーロッパのワイン造りに憧れて
日本ワインの発展に情熱を傾けた日々

ヨーロッパのワイン造りに憧れて
日本ワインの発展に
情熱を傾けた日々

ヨーロッパ一人旅でワイン産地を巡り
帰国後は迷うことなくワイン造りの道へ

大学4年の夏休みに行ったヨーロッパ旅行で、ワインを飲んで興味を持ったのがワイン醸造の道に進んだきっかけです。大学院へ進学した後、ヨーロッパ一人旅でワイン産地を訪ね歩くなど、私のワインへの興味は尽きず「好きなワイン、趣味のワインを仕事にしたい」と考えました。帰国当時は就職氷河期でキッコーマンも採用活動がなかったので、マンズワインに直接志望を伝えました。入社試験の日がヨーロッパのワイン産地を巡る旅と重なってしまったため、試験日を調整いただいたという伝説も残ったほどです。他社も会社訪問して話をききましたがマンズワインだけはワインを間違いなく造らせてくれることがわかりましたので、当社でワイン造りを極めたいと入社しました。

ドイツ最高峰で栽培と醸造を学び
世界各地の産地で製造に立ち会う

入社翌年にドイツのガイゼンハイム大学へ留学。栽培学や醸造学等におけるドイツ最高峰の教育・研究施設で、ワインについて学ぶことができました。この課程を修了したのは、おそらく私が日本人で初めてだったのではないでしょうか。ドイツで2年半過ごしたあと、セルビアの西端の町でワイン造りに立ち会いました。これは当時のワイン業界では、海外で造ったワインを日本でブレンドして商品化することが主流だったためです。その後チリでもワイン製造に立ち会うことができました。通常2~3年は日本の現場で醸造を経験してから海外で学ぶものですが、ワインに魅せられて入ったワイン業界で若いうちに留学させていただいたのは、当時の社長や諸先輩方のご配慮だったのだろうと感謝しています。

品質第一主義、おいしさの追求が
お客様に満足いただける日本ワインにつながる

80年代に海外のワイン製造に立ち会った経験を活かし、90年代は醸造責任者としてワイン造りに携わりました。加工用ワインなど大量に生産しなければならない製品もある中で、シャルドネや甲州などのバレル・ファーメンテーション(200~300L程度の小さな樽でアルコール発酵をおこなうこと)に取り組むなど、プレミアムなワインを生み出すための様々なチャレンジがありました。また、マンズワインが交配した品種「信濃リースリング」は、試験栽培の段階でぶどうを食べてみたところ「フルーティーな甘いドイツワインに近いものになる」と想像できましたので、ドイツの造り方をもとに試験醸造しました。こうしたプレミアムワインのための醸造方法や、さまざまな開発背景から誕生したのが、現在の「ソラリス」シリーズ。90年代に開発されたレシピが進化しつつも脈々と受け継がれ、今日の発展につながっています。私の母校である早稲田の校歌には「集り散じて 人は変われど 仰ぐは同じき 理想の光」というフレーズがあります。マンズワインが創業以来培ってきた技術とスピリットを後輩たちにつなぐことが私の責務です。マンズワインの品質第一主義、おいしさを追求する、お客様に喜んでいただけるワイン造りを守っていきたいと思います。

PROFILE

竹内 潔(たけうち きよし)

マンズワイン株式会社 品質保証部長。1976年マンズワイン株式会社入社。ガイゼンハイム大学で栽培学と醸造学を学ぶ。1990年代に醸造責任者などを歴任し、現在、品質保証部長としてワインの品質保証業務に携わる。