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ワイナリー通信

2019/10/17

先日、大きな台風が日本列島を縦断しました。

皆さまのお住まいの地域は大丈夫でしたか?

勝沼ワイナリーはすぐそばに重川という川が流れています。

もうすこしで氾濫というところまで水位が上がりましたが、被害はありませんでした。

山梨県内は中央本線と中央道の土砂流入により、直接都心へ出られる道が切断されています。

東名高速道路での迂回でまだ陸の孤島となるのは避けられています。

被害に合われた方々へ、一日も早く日常へ戻れますことをお祈り申し上げます。

 

 

さて、前回のワイナリー通信では甲州ぶどうでワインを造る方法のレポートでした

ワインができるまで-甲州-

 

今回はマスカット・ベーリーAをレポートします。

 

10月半ばまでくると、仕込作業もひと段落です。

マスカット・ベーリーAも今年は10月初めに終わりました。

 

赤ワインの造り方での特長は、なんといっても果汁を搾らずにタンクへ入れることでしょうか。

前回の甲州では、①除梗、②破砕、③搾汁、そして④発酵という順番でした。

赤ワインは

①機械にぶどうを房ごと投入し、粒と梗(茎のような部分)に分けます。(除梗)

このとき、粒を同時に潰すことも広く行われます。(破砕)

 

②タンクへ入れ、果皮と果汁を一緒に発酵させる。

 

③果皮の色が充分出きったところで液を抜いて果皮を搾ります。

 

④アルコール発酵のあとは乳酸発酵がおこり、若い赤ワインの出来上がりです。

 

⑤その後、タンクまたは樽にて熟成させる。

 

と、文字で起こすと「ワイン造りって簡単!」と思われるかもしれません。

ですが、各作業の中には酵母の状態を見ることや、ろ過作業など、神経を使う作業が数多く存在しています。

 

↓この画像は醪(もろみ)と呼ばれる発酵途中の果汁です。

 

ものすごく甘い!ですが濃縮果汁ではありません。

ワイン用のぶどうは、発酵によって充分なアルコールが生まれるように、高い糖度を目指して栽培されています。

試飲したのは、小諸で栽培されたマスカット・ベーリーAですが、糖度は23度でした。

糖度23度というと、他のフルーツではなかなかお目にかかれない甘さです。

そのくらい甘いです。衝撃です!

 

しばらくして酵母の働きで発酵が始まると、ルモンタージュという作業を行います。

 

↓この画像はルモンタージュしている様子です。

 

ルモンタージュとは、フランス語で「再組み立て」という意味だそうですが、ワイン業界では、「液循環」です。

 

アルコール発酵で発生した炭酸ガスの力で果皮が上に浮き、果帽と呼ばれる層ができます。

そのままだと果皮から色が抽出されないので、下部に溜まった液をポンプで循環させるのがルモンタージュという作業です。

果帽をくずして液に浸すことで、雑菌の増殖をおさえる効果もあります。

 

↓ルモンタージュ中の液です。

 

アルコール発酵が進むと、甘さはほとんどなくなります。

微発泡でアルコール感も感じました。

 

アルコール発酵に続いて乳酸発酵が終わると、まろやかな酸味の若い赤ワインになります。

 

赤ワインとなったマスカット・ベーリーAたちは、タンクや樽の中で寝ることになります。

ワインは生き物である という想いがより一層強まりました。

 

おいしいワインになりますように。

 

 

マスカット・ベーリーAのワイン

 

※画像をクリックするとオンラインショップへ移動します※