「畑と共に歩むワイン造り-想いが詰まった一杯」小諸ワイナリー製造グループ 水瀬さん
本シリーズでは、マンズワイン社員が日々の暮らしの中でどのようにワインを楽しんでいるのか、そしてお気に入りの一本について、リアルな声をお届けします。
小諸ワイナリー製造グループで主に栽培を担当してきた水瀬さん。栽培の現場を知る造り手が選ぶ、思い入れのある一杯とは?
普段どんなシーンでマンズワインを楽しんでいますか?

小さい子どもがいるため、食事中に落ち着いて飲める機会はかなり減りましたね。
夕飯を食べ終わって、子どもを寝かしつけた後、家事をしつつ、一人でリラックスしながら飲むことが多いと思います。
あの年はこうだったな、とか、こんな風に熟成するのか、とか、こんなにおいしいワインを造っているんだから弱音なんか吐いちゃダメだ、もっと頑張らなくては、など思いを馳せながら自社のワインを飲んでいます。
それと、収穫の前日にはなるべくその畑のぶどうのワインを飲むようにしています。過去の自分たちの仕事を思い出しながら、翌日に向けて気持ちを高めるためです。(仕込時期は帰りも遅く翌朝早いので飲みすぎ注意ですが)
お気に入りのワインと、その理由を教えてください

千曲川マスカット・ベーリーA(MBA)
私は入社してからずっと小諸ワイナリーに勤務しているので、小諸で造ったワインはどれも大切です。自分たちの仕事の証がボトルとして形に残るのは、この仕事の面白さだと思います。小諸のソーヴィニヨンブランや信濃リースリングなどはとても香り豊かで大好きです。
沢山ある中で一つ挙げるとすれば、千曲川マスカット・ベーリーAでしょうか。
入社3年目くらいの頃、40年間勤めて定年退職された栽培スタッフから圃場管理業務を引き継いでまもない頃でした。この畑の苗木造りから、圃場の設計、垣根架設といった園の開設まで初めて任されました。
小諸ワイナリーでは欧州系品種の垣根栽培は40年以上前から取り組んでいますが、マスカット・ベーリーAの垣根栽培は初めてでした。ノウハウが少なく、仕立て方式や管理方法、作業効率など、自分達に合った栽培方法を考え、今なお試行錯誤を繰り返しながら取り組んでいます。
開園して5年目、2022年産はありがたいことに日本ワインコンクールで金賞をいただきました。この年は病害にとても苦しんだ年だったので、受賞の報せを受けた時には本当に嬉しかったですし、ここまでの取り組みも間違っていなかったのかな、と思えました。
それと、この畑では有機栽培を行っており、2021年に初めて有機JAS認証の格付をしました。有機認証に関する業務の引き継ぎにも苦労したため、裏ラベルに有機JASマークを初めて載せられた時はとても嬉しかったりと、栽培以外の部分でも思い入れがあるのもお気に入りの理由です。
マスカット・ベーリーAはマンズワインの中でも勝沼・小諸で共通して造られている数少ない品種です。産地や造り方の違いも感じられるので、比較してみても面白いと思います。
まだまだ若い畑、チャレンジ中の畑ではありますが、その分色々なことができると思っています。目指せソラリス!の気持ちで日々の栽培に取り組んでいるので、いつかソラリスとしてリリースできたら嬉しいですね。
一緒に合わせる料理、またはおすすめの飲み方は?

食事と合わせる時は、ワインの味や香りを妨げないように、シンプルな味付けをするようにしています。タンニンが穏やかなので、日本の家庭料理には比較的合わせやすいかと思います。
個人的に、千曲川マスカット・ベーリーAのフレッシュな酸味は、トマトの酸味に合うと思います。家庭菜園をしているので、夏には畑で採れたてのトマトを使ったカプレーゼやトマトの炒め物を合わせたりしています。今回は、トマトの季節ではないため、グループ会社であるデルモンテのトマトジュースを使ったリゾット(風)を合わせてみました。
マンズワインとはどんな存在ですか?
出来上がったワインという意味であれば、自分たちの想いが詰まった結晶でしょうか。
一緒にワイン造りに取り組む仲間たち、自社畑の管理に協力くださっているアルバイトさんやシルバーさん、長年に渡り契約栽培してくださっている農家さん、そういった方々の顔が浮かびます。そのブドウ畑や樹々を未来に繋いでゆくのが私達の使命でもあります。
自信をもっておいしいと言えるワインなので、ぜひ多くの方々に飲んでいただきたいです。
