INTERVIEW Vol.7

研究開発課 課長 宇佐美 孝

歴代研究者の技術と想像力を受け継ぎ
この先の社会に貢献できる商品を造り続ける

歴代研究者の技術と想像力を受け継ぎ
この先の社会に
貢献できる商品を造り続ける

あくまでも客観的に
ワインの研究開発に向き合う

私は、山梨大学で放線菌やぶどうのDNAなどの研究をしていました。もともとワインよりもウイスキーが好きで、だからこそあえてマンズワインに入社しました。仕事としてしっかり向き合えると考えたんです。入社後は製造の経験を経て研究開発に携わるようになりました。その後、工程改善プロジェクトの事務局を1年ほど勤め、高品質な商品を造り続けるためのコストの見直しに取り組みました。入社10年目に、新世界のワイン醸造を学ぶというミッションを得て、オーストラリアのアデレード大学へ行きました。オーストラリアは新しい技術を率先して取り入れる国。帰国後は自社の仕込み工程の中でデータを取りながら報告書を作成し、会社にフィードバックしています。

勝沼ワイナリーからリリースした
「ソラリス」をさらなる高みへ

研究開発の仕事は、新商品のイメージを具体的に造り上げていく役割です。イメージ通りのものを造るには、知識や技術だけでなく想像力が求められるということを、代々の先輩方から学びました。マンズワインは親会社がキッコーマンであるという強みを武器に、できることがあります。ぶどうの仕込み量も山梨県内で最多、アイデア次第でいろいろなワインを造るチャンスがあると思っています。昨年、勝沼ワイナリーから、マンズワインのトップブランドである「ソラリス」シリーズとして2つのワインをリリースしました。試行錯誤での発売ですが、今後このクオリティーをさらに高めていくために、栽培も醸造もより一層、極めていくことが必要だと考えています。

マンズワインが培ってきた醸造技術で
社会に貢献できる「ものづくり」を目指す

ワインに限らず、ものづくりというのは何事も、冷静に、安定して造り続けることが大事だと考えています。どんな商品も、購入してくださる消費者あってのもの。どのような商品を造っていくかというビジョンは、企業として持続するためにも、とても重要ですよね。マンズワインが長年培ってきた醸造の技術を生かせるものは、もしかしたらワインだけじゃないかもしれません。昼間は毎日、目の前の業務で精一杯ですが、夜になるとそんなことも考えます。どんなに良い日本ワインを造っても、それはあくまでも嗜好品です。もしかしたら調理用や加工用ワインで、より幅広い人の食を豊かにすることができるかもしれない。日々の研究を生かして、ワインだけでなくもっと世の中の役に立つ、社会に貢献できるものが造れるかもしれない。そういうことも考えたりしています。マンズワインのブランドスローガンは「日本がおいしくなるワイン」、キッコーマングループのスローガンは「おいしい記憶をつくりたい」。おいしさで社会に貢献できる、そんな商品開発がこれからは求められるのだと思っています。

PROFILE

宇佐美 孝(うさみ たかし)

マンズワイン株式会社 研究開発課 課長。1999年マンズワイン株式会社入社。製造、研究開発、工程改善プロジェクト事務局などを経て、オーストラリアのアデレード大学で醸造学を学び帰国。2016年より現職。