INTERVIEW Vol.1

代表取締役社長 島崎 大

いかに良いぶどうを作るか、そのポテンシャルを
下げることなくボトルまで持っていけるか

いかに良いぶどうを作るか、
そのポテンシャルを下げることなく
ボトルまで持っていけるか

ワインにまつわるエピソードに
引き込まれた少年時代

私にとってワインとの出会いは中学時代、第一次ワインブームといわれた1970年代です。両親が頒布会の会員で、毎月、家にワインが届くのですが、その中に入ってきたうんちく本が、ワインに興味を持つきっかけでした。ワインにまつわるエピソードが面白くて、自分でも様々なワインの本を買うようになりました。毎月2、3本届くワインがとても楽しみで、国や地方によっても、メーカーによっても異なるラベルやびん、雰囲気、すっかりワインの世界に魅せられました。その後、大学進学に際し、たまたま山梨で建築の仕事に携わっていた叔父が「山梨大学にワインのことを学べる学科がある」と教えてくれて、ワインを本格的に学んでみようと山梨に来たことが私のキャリアのスタートです。

先人から受け継ぎ連綿と続く
マンズワインの哲学

マンズワインに入社後、すぐに仕込みを経験し、その後フランスのボルドー大学で学ばせてもらいました。2000年にマンズワインの長期ビジョンを考えるプロジェクトチームに参加し、その結果、2001年にソラリスというブランドが誕生しました。それまでに10数年の歳月をかけて良質なぶどうを作れるようになっていたからこそ実現できたことです。ワイン造りとは、いかに良いぶどうを作るかが一番のポイント。ぶどうのポテンシャルを下げることなく、いかにボトルまで持っていけるかが醸造に携わる者の使命です。私の前にも海外で学んだ偉大な先輩方がいて、彼らから受け継いだマンズワインの一貫した哲学を、さらに次世代に伝え、発展させていくことが大切であると思っています。

それぞれの土地や気候とともに
「日本ワイン」の魅力を伝える

ワインの魅力のひとつは、世界中で作られ、種類やバリエーションが豊富なこと。ですからまず、選ぶ楽しさがあります。食卓が華やかになり豊かになるという意味でも、ワインには素晴らしい世界観があります。また、ぶどうがそのままストレートにお酒になるため、その産地が背景に見えることはワインの大きな魅力です。マンズワインが日本の中でも山梨県と長野県で造られていること、それぞれどのような土地で、どのような気候なのか、どのように栽培されているのかといった情報を、今後一層大切に発信していきたいと考えています。そのためにも、勝沼、小諸、2つのワイナリーに、なるべくたくさんの方に直接足を運んでいただいて、その風土の中でワインとの出会いを体験していただきたい。1人でも多くの方にワインの楽しさを知っていただき、マンズワインのファンになっていただけたらと思います。お酒は人と人が楽しく融和的な関係になれるものですから、ワインも堅苦しく考える必要はありません。その一方で、いろんなことを知っていただくことで、より深く楽しめる、ワインの魅力が高まることも事実です。そうした情報を我々造り手が、飲んでくださる方に直接、お伝えしていきたいと考えています。

PROFILE

島崎 大(しまざき だい)

マンズワイン株式会社 代表取締役社長。1983年マンズワイン株式会社入社。ボルドー大学ワイン栽培醸造学部で学び、利酒適性資格とフランスの国家資格であるワイン醸造士、2つの資格を取得。取締役品質管理部長、研究開発部長、ソラリス醸造責任者を歴任し、2017年に現職就任。