10月初旬は甲州とマスカット・ベーリーAの仕込が重なる貴重な時期です。
勝沼ワイナリーでは、毎日のようにぶどうが搬入され、仕込作業が行われます。
今回は、そんな勝沼ワイナリーでのぶどうの仕込の様子をレポートします。
まずは甲州の果汁をテイスティングしました。
搾りたてで清澄していない果汁です!
甘くておいしい!
ブラッドオレンジのような酸味と甘みを感じます。
見た目も白の果汁という感じではありません。
これがほんのりピンク色の果皮をした甲州の特長です。
白ワインの一般的な製造方法は
①ぶどうを機械に入れ、粒と梗(茎のような部分)に分けます。
これを「除梗」と呼びます。
②そのまま機械で除梗されたぶどうの粒を破砕し、搾汁して果汁のみにします。
③半日~1日かけて果汁を落ち着かせ、上澄みのみを発酵へ。
こちらの作業は時間がかかるため、作業によっては、上澄みをとらずに全量をろ過することもあります。
④タンクまたは樽に入れて発酵を行います。
⑤発酵が終わったワインを瓶に詰めるか、タンクや樽へ入れて熟成させます。
文字で表すと簡単そうですが、果汁からワインへ変化させている間は雑菌汚染を防いで、いかに健全な状態でおいしいワインが造れるかが醸造スタッフの力の見せ所です。
上の画像は発酵途中の甲州です。
酵母が活発に動いている証拠に、炭酸ガスが発生しています。
酵母が糖をアルコールへと変化させる時に炭酸ガスが発生します。
炭酸ガスが発生することによって、タンク内が自然に均一になります。
健全な発酵の証です。
発酵途中のワインをテイスティングしました。
炭酸ガスがほとんどなくなってきました。発酵も終盤なのか甘みは少なめです。
酵母の活動が落ち着くとこの炭酸ガスの発生もなくなります。
この発酵中でしか味わえないワインです。とっても貴重。
おいしいワインになりますように。
次回はマスカット・ベーリーAをレポートします。
お楽しみに!
甲州のワイン
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