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ひとときを凛としつらえる。

一心に研ぎ澄ます。

季節を大切にし、
素材本来の味を生かす日本料理、
その盛り付け、そして
供されるひとときや空間。
そこに美を見出した
この国の感性を、
ワイン造りへと注ぐ。
日本固有種の甲州ぶどうの
苦みを抑え、そぎ落として
精髄だけを残すことで
凛とした美しい味わいが
生まれました。

しふく
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かつてない「和のワイン」を求めて。

日本料理の食・空間・ひとときのしつらえにふさわしい究極のワインを。その想いから透き通るような美しいワインができました。この味わいを生みだすために、料理人でありシニアソムリエの資格を持つ、京料理 木乃婦の三代目主人 髙橋拓児氏の監修により、手間ひまをかけ惜しみない努力を重ねてきました。そのモノづくりの根底には、日本の美の精神と通じるものがあります。茶道は、完成された日本美の象徴ともいえますが、そこから着想を得てつくられました。「しふく(仕覆)」は茶入など大切な茶道具を包む袋のこと。このワインを象徴する遮光栽培の袋かけを、貴重なものを包む仕覆に見立てて名付けました。

まず葡萄の栽培から。

その製法は、最高の茶を求めてたどり着いた抹茶の栽培方法と重なります。茶畑を葦簀(よしず)や藁などで覆い陽の光を遮って育てることでやわらかい旨みが引き出されます。その栽培方法に倣い、甲州ワイン造りにおいて本来は行わない遮光を試みました。甲州ぶどう一房一房を手で袋をかけて慈しみ育てています。袋がけをし、あえて遮光をすることにより苦味を抑え透き通るような口当たりが生まれました。さまざまな試みを繰り返し、凛としつつ、しなやかで気品のある味わいへと仕上がりました。

遮光甲州9割使用

しつらえに込めた想い。

日本には侘び寂びの美意識があります。古くから「そぎ落としの美」というものを追求してきました。その日本の美の考え方は建築や美術だけではなく、日本料理の世界でも受け継がれています。四季折々の素材本来の味を生かし、できるかぎりそぎ落として作られた料理には、同じ志でつくられたワインが合うと考えました。仕覆で覆われた茶道具を大切に扱う所作やその想いに、葡萄を丁寧に育てるところからワイングラスに注がれるまでに込められた想いを重ね合わせたように、ラベルにあしらわれた筆の意匠にも想いが表現されています。その凛として、しなやかな筆の動きは、日本料理が供される空間の床柱を象徴しています。床の間は、この国の歴史が紡いできた美と感性が集約されたものであり、その中にあって格調を保ちながらもしなやかな木目の曲線美をもたらす床柱は、「しふく」の潔くもやさしい味わいにも通じています。そして、墨の中に滲む緑や赤の色合いは、そぎ落とされた中に広がる余韻、ワインや豊かな食文化を育む四季折々の移ろい、太陽の恵み、人の想いなどを表しています。

日本に息づく様式美や豊かな自然、そしてワインの歴史と造り手の心。それらが注がれることで「しふく」は生まれました。その研ぎ澄まされ磨き上げられた一杯は、日本料理とともにいただくことで、美の競演ともいうべき新しい和の世界を織りなします。このうえない調和とその至福のひとときを、どうぞお楽しみください。